第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞となる「パルムドール」を獲得した、「是枝裕和監督」。
いや~、「おめでたいニュース」ですね!
是枝監督にとって、実に「7回目」となるカンヌ参加。
こだわり続けたカンヌで、遂に「偉業」を達成しました!
ちなみに、「日本映画」がカンヌで「パルムドール」を受賞したのは、1997年「今村昌平監督」の作品「うなぎ」以来、21年ぶりのことになります。
是枝裕和の生い立ちエピソードが過去の作品に?
最新作「万引き家族」で「パルムドール」を獲得した是枝監督。過去の是枝監督の作品を見てみても、「家族」をテーマにしたものが多いです。
しかもちょっと「暗め」の^^;
そんな中でも「注目」の作品が、2016年に公開された「海よりもまだ深くに」。
売れない中年小説家を「阿部寛さん」、その母親で団地に1人で住む女性を「樹木希林さん」が演じていました。
「こんなはずじゃなかった」
という思いを抱きながらも、「必死に毎日を生きる」家族の物語。
是枝監督の作品の「特徴」でもある、ある家族の日常が淡々と描かれている映画で、ノルウェーの映画祭(第26回フィルムズ・フロム・ザ・サウス映画祭)で、最高賞となる「シルバー・ミラー賞」を獲得しています。
そして実はこの映画には、是枝監督自身の「生い立ちのエピソード」が含まれているんだとか!
早速調べていきましょう!
是枝裕和の生い立ちで壮絶エピソードが過去作品のカンヌ出品映画に?
まず、この「海よりもまだ深くに」という映画は、是枝監督にとって、とっても「思い入れの深い作品」であるということ。
是枝監督曰く、いつか自身がこの世を去った時、あの世というものがあるとして、神様、または閻魔様に、「お前は外界で何をしてきたんだ?」と聞かれたら、自分が撮った映画だと言い、真っ先に「海よりもまだ深くに」を見せると語っています。
「海よりもまだ深くに」の舞台となっているのは、「老朽化した団地」。
そこには、「高齢になった母親」を演じる樹木希林さんが暮らしていました。
そして実は、是枝監督も、9歳から28歳の頃まで、清瀬市にある「旭が丘団地」で「約20年間」生活を送っていたという過去が。
更に、映画に登場する団地の「ロケ地」も、この「旭が丘団地」。
是枝監督が暮らしていた時と同じ間取りの「3DK」の部屋を使っています。
これだけで、「相当な想い」が込められているのが分かりますね。
撮影の合間には、現在も団地に住んでいる、友人の家族たちなどから声を掛けられることもあったんだとか。
この団地での生活は、是枝監督にとって、「とっても嬉しかった出来事」だったそう。
というのも、是枝監督は幼少期、「平屋の二軒長屋」に家族で住んでいて、井戸は「共同」で、お風呂は「父親が割った薪」を使うなどして暮らしていました。
そこから「自分たちの家族だけで暮らす団地」への引っ越しが決まったのですから、さぞワクワクしたでしょうね。
そんな団地で暮らしていた時のエピソードが、「海よりもまだ深くに」の中にも登場しているということですので見ていきましょう!
- 台風の日の夜、「公園の滑り台の下」でお菓子を食べた。
- 台風が来た夜に、母親役の樹木希林さんが、「窓から楽しげに外を見ている所」は、是枝監督の母親が実際にしていた行動。この時の「母親の姿」が鮮明に残っていたのでしょうね。ちなみに、以前住んでいた家と比べると、もう台風が来ても平気だということから、「台風が来ても安心、台風こないかな、台風大好き」と言っていたそうです。可愛いお母さんですね笑
- 外出の際に「鍵を置いとく場所」も是枝家と同じ。
是枝監督の「両親」は、是枝監督がこの業界で成功し、やっていけるという所を見る前に亡くなってしまったそうで、「最後まで安心させてあげることが出来なかった」のが、今でも心残りになっているということ。
「間に合わなかったな~」という思いが強いんでしょうね。
これは子供からしたら、とっても「辛いこと」です。
今回の「パルムドールを受賞した時の姿」なんて見たら、どんだけ喜んでくれたのでしょうか?
という訳で今回は「是枝裕和監督の生い立ちエピソード」について見てきました。
最後までご覧になって下さって、どうもありがとうございます!