出典:http://sake.jp
今月8日に、18歳という若さで急死したアイドルグループ「私立恵比寿中学(エビ中)」のメンバー松野莉奈さんの死因が、10日所属事務所より発表されました。その発表によると死因は「致死性不整脈」の疑いが高いということです。
あまりにも突然の訃報に言葉が見つからない、また何とも言えないやりきれない気持ちになった方も多いのではないでしょうか?
夢に向かって頑張っている若者の命を一瞬で奪ってしまった「致死性不整脈」とは一体どんな病気なのか今回は調べていきたいと思います。
それではまずお医者さんの見解を引用していきます。
池袋大谷クリニックの大谷義夫院長(53)の話
心臓は4つの部屋に分かれ、通常のリズムの刺激で拍動し、ポンプのような働きで全身に血液を送り出しています。致死性不整脈になると、その働きができず、あっという間に気を失い突然死に至る危険性があります。若者の場合、持病がなければ兆候も現れにくく、たとえ不整脈で倒れても軽度で回復して、それに気付かない場合があります。だから若い人の突然死の原因になりやすい。致死性不整脈を起こすと、救命は難しいのですが、近くに人がいてAED(自動体外式除細動器)があれば救命できる場合もあります。
引用元:日刊スポーツ
聞きなれない病名ですし、その時に出来る対処法(AEDの扱い方)についてもそれぞれが知っていく必要がありそうですね。
致死性不整脈の原因は過労やストレスや薬?
致死性不整脈とは
通常、心臓は1分間に60~80の規則的なリズムで拍動を繰り返している。不整脈は脈拍の異常ではなく、リズムの異常。拍動が異常に速くなる頻脈性不整脈のうち、1分間に100回以上の拍動が3分間以上続く心室頻拍や、心室の筋肉が不規則に収縮する心室細動を致死性不整脈という。放置すると短時間で意識を失い、突然死に至る危険もある。
引用元:日刊スポーツ
今回のケースにしても特に持病などのある高齢の方という訳でもなく、体調不良を訴えていたことはあったものの、直前まで普通に生活を送っていた10代の若者の命を一瞬に奪ってしまう、つまり誰にでも起こりうる大変怖い病気だということが分かりま。
次にその原因としては何が考えられるのか見ていきます。
致死性不整脈の原因は?
原因① 過労・ストレス
まず「過労」についてですが、自分が10代だった頃を考えても体力には自信がありましたし、仕事に遊びに勉強になど、忙しく動き回ってもそんなに疲れが溜まったなと感じることは無かった気がします。勿論、今回のケースでは「アイドル」という特殊な世界ですし、スケジュール的にも普通の学生とかとは単純に比べることは出来ないと思いますが、自分の命の危険を感じるほどに疲れが溜まっていたという意識は無かったのではないでしょうか?
「ストレス」については、最早「現代人病」のように言われていますね。
こちらも人気者であり、常に人の目や声を気にしなくてはいけない松野さんの「ストレス」については計り知れませんが、皆大なり小なり抱えて生きているものです。
また「過労・ストレス」を抱えながら激しい運動をする事も、引き金になることがあるといいます。
原因② 薬
心室頻拍は、心室から発生した異所性刺激によって毎分100~200回という非常に速い発作性の頻脈を呈す。血液の拍出が阻害されて血圧も低下し、さらには心室細動に移行する可能性のある危険な病態である。また、心室頻拍の特殊なものにトルサード・ド・ポアントTorsades de pointes(倒錯型心室頻拍)がある。心電図の波形がねじれて(トルサード)見えることが名称の由来で、これも突然死に至る危険な不整脈である。薬剤の副作用がこの原因としてとりざたされている。
引用元:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
常に飲む薬がある人は、ちゃんとその薬の持つ副作用などにも気を配り、知識をもつということも大事ですね。
致死性不整脈の症状や前兆は?予防法は?
致死性不整脈の症状は?
症状としては、心臓がバクバクしたり、目眩なども発生します。このような症状に加え脈拍が速くなるという異常を感じる方もいますが、致死性不整脈の場合、通常では助けを求める前に意識を失って失神してしまうケースが多いといいます。
そしてこのような症状を感じてすぐに失神してしまうケースが1番危険だといいます。
また意識はあるものの、冷や汗が出て倒れてしまうというケースも危険です。
後は早すぎる「頻脈」。
これらのケースだと突然死に至る可能性が高まってしまうという事です。
致死性不整脈の前兆は?
日本では心臓が原因の突然死の数は、年間7万人を超えるというデーターが「日本AED財団」により発表されています。それほど突発的に起こる病気のため、特に前兆等が無いので対処・防ぎようのない病気になっているともいえますね。
誰にでも、何時でも起こりうる病気という事で、対策の難しさを痛感します。
致死性不整脈の予防法は?
「致死性不整脈」ということで、その字のごとく「死に至る不整脈」という訳ですから、意識がなくなるような不整脈を起こしてしまった場合にはかなり厳しい状況であると言わざるをえないでしょう。ですので、不整脈持ちの治療の段階で「突然死を予防すること」が重要になってきます。
しかし私の知人でも何の前触れもなく「致死性不整脈」を引き起こしてしまった人もいますので、本当に予防の面でも難しいですね。
そのケースでは、何の持病もなく普通に昼間プールで健康のために泳いでいたくらい元気だった人が、その日の夜に突然死してしまい、結局死因は「致死性不整脈」ということでした。
そして冒頭の「池袋大谷クリニックの大谷義夫院長」の話でも、「AED」があってその場で直ぐ対処したら救命出来るケースもあるということで、まだ中々一般家庭に置いてある場合というのは少ないと思いますが、公共施設などには設置してある事もあるので、万が一の時にその使い方は知っておいたほうが良いですね。
AEDの使い方のリンクも貼っておきます。
「AEDを使った心肺蘇生法」
まとめ
最後に今回のケースでは、事務所から正式な発表がある前から、ガセの死因の特定やこの件に関しての創作ニュースが流れたりして、正直嫌だなと思う事も多くありました。特に人の生死に関わることですし、また他のメンバーの方たちにも動揺は広がっていると思いますので、こういう時位は落ち着いて、正式な発表があるまではそっとしておいてあげたらなと感じます。
改めて松野莉奈さんのご冥福をお祈りいたします。