北朝鮮が、また日本海に向けて弾道ミサイルを発射しました。
このミサイルについて、アメリカのホワイトハウス当局は5日、匿名であることを条件に、液体燃料を使う「スカッド」だったと確信していると明かしました。
また、発射された「スカッドミサイル」は、制御を失い射程距離の一部しか飛ばなかったとも述べています。
アメリカ軍は当初、今回北朝鮮が発射したのは「KM-15」中距離弾道ミサイルだという見方をしていましたが、訂正された形になりますね。
名前だけは聞いたことのあった「スカッド」。
一体どんなミサイルなのでしょうか?
スカッドミサイルの値段や威力とは?
度重なる、北朝鮮の日本海へ向けたミサイル発射。一体何度、「強く非難する」というコメントを聞けばいいのか。
また、北朝鮮といえば、深刻な食糧不足のニュースなども流れてきており、決して経済的に潤っているとは思えない現状の中、これだけ頻繁に繰り返される「ミサイル発射」。
そもそも、スカッドはどの位の値段がするものなのか?
そして威力は?
まずはこの辺りを調べていきます。
「スカッド」の値段は?
北朝鮮が他の国にスカッドミサイルを輸出する時の値段は、200万ドル~500万ドル、日本円にすると約2,2億円~5,5億円と言われています。主な輸出先は中東で、これまでにイランへ200発、シリアに150発、イラクに100発、これだけでも合計450発で、約600億円規模のスカッドを販売したとされています。
因みにこの情報は、10年位前の世界情勢を元にしています。
今現在の、中東の「国とテロリスト達」との内戦の状況などを見ると、もっと輸出されているのではという気もします。
スカッドの発射コストは、約1億8000万円という情報もあります。
「スカッド」の威力は?
スカッドの威力についてですが、これは弾頭に何を搭載するかによって変わってくるために、一概には言えません。元々、構造は簡単なものでありながら、遠方へ強力な破壊力を投射出来る武器として、旧ソ連製のスカッド(短距離弾道ミサイル)は、冷戦時代に同盟諸国へ大量に配備されました。
配備国は、与えられたスカッドを舞台配備したものの、配備国によって要求する値に違いがあるため、旧ソ連はそれらの要請に答える形で、複数の形式を作ります。
その後、射程を短くする代わりに破壊力を大きくしたタイプや、その逆で弾頭の重量を軽くし、射程距離を伸ばすタイプへと発展していきます。
現在北朝鮮は、約20年前から「スカッドC型」を配備しているとされています。
スカッドCのデーターは以下のようになります。
引用元:スカッド 短距離弾道ミサイルの名称
- 全長:11,25m
- 重量:6400kg
- 弾頭重量:600kg
- 射程距離:550km
- 弾体直径:0,88m
近年、北朝鮮は核実験も行っています。
また、根拠となるデーターや、写真はないものの、核弾頭を小型化、軽量化して、弾道ミサイルに装着できる核弾頭の生産が可能になったとも主張しています。
実際に、小型化に成功したとする「核弾頭」を公開し、ミサイル搭載可能だと、強く主張していたこともありましたが、本当の所は未知数です。
スカッドミサイルの射程距離は北朝鮮からどこ迄?
それでは、スカッドの射程距離について振り返りましょう。先程のデータでは、約550kmという数字が出ていました。
これを、地図で確認してみます。
この地図は、平壌を基準にしていますが、実際はもっと東側、つまり海岸線の所に配備していると考えられています。
という事は、日本にギリギリ届くか届かないか?という所でしょうか。
韓国に至っては、全域が射程圏内という事で、かなりの恐怖でしょう。
北朝鮮の技術がどこまで進んでいるのか、正確な情報は分かりませんが、迎撃が難しいとされる「核弾頭ミサイル」。
近隣の国にとって、差し迫った脅威であることは間違いないですね。