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北朝鮮出典:http://blogimg.goo.ne.jp

北朝鮮の外務次官が、30日、駐朝ロシア大使と会談を行いました。

その中で、「アメリカの核戦争の脅威から国の自主権と生存権、朝鮮半島の平和を守るため、核抑止力を強化する措置を引き続き行う」と表明。

つまり「核開発の継続方針」を示唆しています。

この会談では、朝鮮半島情勢についての意見交換が行われ、ロシア大使は北朝鮮の立場に理解を示していて、「情勢が1日も早く緩和されることを望む」と述べています。

その上で両者は、ロシアと北朝鮮の伝統的な友好関係に見合うよう、これからも、様々な分野での協力を強化していくことで、合意したといいます。

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北朝鮮とロシアの危ない関係をわかりやすく!

単純に見て、この所のアメリカと中国の蜜月ぶり。(それぞれに思惑はあるのでしょうが。)

北朝鮮に対する、中国からの圧力も強化されていく事を睨んだ上での、新しい後ろ盾として、ロシアが出て来たということでしょう。

これまで、北朝鮮を巡る問題に対しては、アメリカ、中国に任せきりで、静観の姿勢を貫いていたロシア。

まずは、そんなロシアと北朝鮮との、これまでの関係について見ていきましょう。

元々、旧ソ連時代には、北朝鮮との軍事同盟を結んでいたロシア。

密接な軍事協力を行っていました。

というか「北朝鮮の建国」というのは、そもそも旧ソ連が先導したものです。

第二次世界大戦後、朝鮮半島の北半分を占領した旧ソ連。

ソ連軍抗日パルチザンの金日成氏を送り込み、北朝鮮を建国しています。

また「朝鮮戦争」が勃発した時には、朝鮮半島の覇権争いを巡って、アメリカと戦っています。

その後の「冷戦時代」では、軍事同盟を結んでいる「ソ連と北朝鮮」の関係は一層強化されていき、北朝鮮の兵器のほとんどは、中古のソ連製でした。

北朝鮮の軍事兵器の基本は、ここにあるとも言えるでしょう。

そんな関係に大きな変化が現れたのが、冷戦の終わりと、ソ連の崩壊、ロシアの誕生です。

ロシアは、韓国との国交を1990年に結ぶと、北朝鮮からは、表向きほぼ手を引き、韓国との関係強化に努めていくようになります。

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北朝鮮とロシアの危ない関係をわかりやすく!味方なの?

ロシアにとっては、北朝鮮よりも韓国との関係を築く事の方が重要となったために、北朝鮮との軍事協力は事実上停止されていました。

そこに動きがあったのが、2001年。

ロシアと北朝鮮は「防衛産業及び、軍事分野における協力協定」「2001年軍事協力協定」という、2つの協定を結んでいます。

しかし、これまでは、ほとんどこの協定が、実質的に使われてはいませんでした。

それがここへ来て、この軍事協力が形になろうとしています。

何故、このタイミングなのでしょうか?

それは、ロシアにとって「北朝鮮」が、アメリカ、中国に対する関係を考えた上で、重要性が高くなっていると判断したからでしょう。

実際に、北朝鮮の核実験やミサイル発射実験に対し、国連が経済制裁を加えると決めても、抜け道を作り、北朝鮮を裏で支えてきたのは、中国だけではなく、ロシアもです。

また北朝鮮にしても、後ろ盾はどうしても必要になりますし、これまでもロシア領に国境を越えて労働者を送り込み、貴重な外貨を獲得してきたとも言われています。

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アメリカの反応は?

そして、アメリカとロシアの関係にも変化が見られます。

ロシアのプーチン大統領と、アメリカのトランプ大統領の仲は、良好だと初めは言われていました。

そんな関係に暗雲が立ち込めたのが、「シリアを巡る対立」。

アメリカは、4月6日にアサド政権の軍が支配している、シリアの空軍基地に対し、ミサイル攻撃を行っています。

これにより一気に、アメリカとロシアの間に亀裂が入りました。

そして「北朝鮮問題」。

アメリカは、北朝鮮に対して、軍事行動に出ることもあるという強い姿勢で臨んでいます。

これに対して、関係周辺国に対して自制を促していたロシアは、北朝鮮を擁護する姿勢を見せ始めました。

また、中国も「北朝鮮の核問題」に対し、高まっている緊張の緩和の手助けを、ロシアに求めています。

これは、先日のトランプ氏と習近平氏の会談により、プレッシャーを掛けられた中国側が、ロシアに助けを求めたとも推測出来ます。

簡単に言うと、中国だけでは、アメリカを抑えきることが出来なくなっているということでしょう。

これまで、動きが見えなかったロシアが、急激に朝鮮半島の問題に顔を突っ込んできた事により、緊張感はより高まる可能性が出てきました。

北朝鮮にしてみれば、「アメリカの圧力」「中国との関係悪化」「日本の経済制裁」など、苦境が続く中で、最後の命綱となりそうなロシア。

アメリカのトランプ氏は、これまで、「北朝鮮は中国が適切に管理すると信じている。それが出来ないのであれば、アメリカを始めとする同盟国がやる。」という姿勢を崩していません。

つまり、中国が北朝鮮に対して、何も出来ないようだったら、堂々と北朝鮮に対し「軍事行動」も含む行動に出ると言っています。

「軍事行動」に出る際の、他国や自国民に対する、正当性という意味合いもあるでしょう。

トランプ氏にしてみれば、「チャンスをやったのに、何も出来なかったんだから、北朝鮮を攻撃しても文句言うなよ。」と、中国に牽制しているとも見れます。

しかし、ここへ来て「ロシアの登場」。

プーチン氏は、このようなアメリカの対応に、真っ向から反対するでしょう。

状況が更に悪化するようなら、北朝鮮に対し、資金面、そして軍事面でも援助に回るかもしれません。

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まとめ

現在の関係を、分かりやすく見ていくと、北朝鮮に対する圧力を強めていきたい「アメリカ・トランプ大統領」に対し、必死の抵抗を続ける「北朝鮮・金正恩最高指導者」。

そして、そんな北朝鮮が最後に頼ったのが「ロシア・プーチン大統領」。

微妙な立場にいるのが、アメリカとの関係は、経済的な理由などから悪化させたくない為に、トランプ側につくのか、それともプーチン側につくのか迷っている「中国・習近平国家主席」。

といったところでしょうか。

アメリカにとっても、北朝鮮とだけの問題なら、経済制裁でも、軍事力の面でも、あっという間に追い込むことは可能でしょうが、ここにロシアが介入してくるとなると、話はガラッと変わり、泥沼状態に陥ってしまうことも考えられます。

いずれにせよ、アメリカ側とも、ロシア側とも対話の出来る、日本の立場、役割も大きくなってくるのでしょうね。

それにしても、中々問題の解決の糸口が見えません。

まだまだ、注意深く状況の推移を見ていく必要がありそうですね。

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