横綱・日馬富士の暴行騒動は、モンゴルでも大きな話題となっているようです。
そんな中、モンゴル力士たちの兄貴分的存在である、元小結の旭鷲山が緊急来日し、被害者となった貴ノ岩との面会を望んでいるというニュースが。
というのも、モンゴル国内では、暴行を受けた側である貴ノ岩、そして、その師匠の貴乃花親方に対する風当たりが強くなっている模様。
旭鷲山は、このままでは「国際問題」にまで発展してしまう可能性もあると危惧し、どうにか仲介出来ないかという思いから、今回の行動を取っています。
そんな旭鷲山の動きに対して、疑問の声を上げているのが、こちらもモンゴル出身の元横綱、朝青龍。
朝青龍は、自身のSNSを通じて、名前こそ出していませんが、明らかに旭鷲山の言動に対して不快感を表しています。
元々、この2人には昔からの因縁もあったようです。
旭鷲山は朝青龍とトラブルの関係が過去に?
今回の一連の騒動は、それぞれの部屋は違えど、モンゴル出身の力士たちよる「内輪もめ」が事の発端となっています。それがこれだけの大きな話題となっているのを見ても、今の相撲界における「モンゴル出身力士による一大勢力」の影響力の大きさが分かりますね。
そんなモンゴル出身力士の先駆け的存在だったのが、元小結・旭鷲山。
そして旭鷲山の後輩には当たりますが、モンゴル人初の横綱まで上り詰めたのが、朝青龍。
2人の間には、以前から確執があり、複雑な関係性だったと言います。
「旭鷲山と朝青龍のトラブルとは?」
旭鷲山と朝青龍のトラブルで思い出されるのは、2003年7月の名古屋場所。当時、横綱の朝青龍は、5日目に旭鷲山と対戦していますが、この時に朝青龍は、旭鷲山の髷をつかむという暴挙に出て、反則負けしています。
更には、同場所の8日目。
取り組みが終わった後に、両者は風呂場で体がぶつかったとし口論に。
あわや「場外乱闘」に発展しかねない状況になりましたが、当時の角界でナンバー・ワンの怪力を誇っていた元大関・魁皇が仲裁に入り、何とか、事なきを得たそうです。
魁皇、カッコイイですね!
しかし、火種はくすぶったままのようで、引退後も2人が和解したという情報はありません。
旭鷲山側からすれば、自分はパイオニア的な存在だし、年齢も上ですので、そこから来る自負もあるのでしょう。
一方の、朝青龍側から見れば、そんなのは関係ない、自分は横綱だというプライドがあり、結果、複雑な関係性になってしまったのだと思います。
旭鷲山と白鵬の関係や現在の仲は?
では、白鵬と旭鷲山の関係はどうなっているのでしょうか?旭鷲山のインタビューを聞いていたら、今回の件に関して、白鵬と電話で会話したといい、その時には、白鵬の口から「兄貴」という言葉も出ていたようなので、少なくても、2人は険悪な関係では無さそうです。
また、白鵬は、朝青龍が現役の頃には土俵上でやり合うこともしばしばありましたが、基本的には、「孤高の存在」として君臨し、他のモンゴル出身力士たちとも、一定の距離感を持って接していると言われていました。
それだけに、今回の騒動の渦中に白鵬もいたことが、ちょっと意外です。
今のところ、旭鷲山は、被害者ながら母国のモンゴルでは非難の対象になってしまった、貴乃花親方の弟子、貴ノ岩側につき、白鵬は同じ横綱である日馬富士を庇い、何とか「引退勧告」だけは避けさせたいと考えているという構図ですね。
朝青龍に関しても、弟分である日馬富士を庇うような発言をし続けています。
まぁ、朝青龍は現役時代には、貴乃花親方との因縁もありますからね^^;
何か「仁義なき戦い」の様相を呈してきた今回の騒動。
現在開催中の九州場所終了後に、また大きく動き出していきそうなので、引き続き注目していきたいと思います。